人工知能は実現に近いのか

意識研究についてのまとめ資料公開

意識研究についてのまとめ資料を公開します。 今回のリリースはChapter 0、1、3です。特にChapter 3_新しい意識の考え方 については、今後の資料全体の方向性を示すものです。 基本的には、今のところの全17章を、各章できるだけ20ページ以内に整理していく…

意識の機械への接続とハードプロブレム

最近、渡辺正峰氏(『脳の意識 機械の意識』著者)がスタートアップ(MinD in a Device)を始められたという記事が有りました。非常に有意義なプロジェクトだと思います。ここでは、『機械と脳の接続』から『人間の意識を機械にアップロード』の話まで話…

意識モデルについて…視点を考えるためのメモ

枠内、2019.1.23 追記 意識モデルについて 意識研究において、ある種の仮想や、創発性、感情、self、などを織り込むことで、意識が再現できると考える例をこれまで様々な場面で見てきました。僕はこれらは全て正しい認識である可能性が有ると考えています。…

意識の統合情報理論(IIT)についてのブログ記事を読んでみた

Otaku ワールドへようこそ![295]統合情報理論―意識は、見た目の機能より、中身の仕組みに宿る(前編)という記事で、意識の統合情報理論(IIT)についてかなり詳しく書いてあります。記事を書かれた方は意識の専門の研究者の方ではありませんが、参加され…

感情についての仮説の修正

感情は欲求とのギャップから生じるのではとブログやHPに以前から書いています。「知らなかったことを知りたい(仮)」などの欲求が、祖先がいつの時かに刻み込んだエピソード記憶のような「遺伝子の記憶」として、生まれた後の様々なエピソード記憶とシーム…

人工知能が外界に何か足跡を残すということ

@miyayou さんからの8/28の以下のツイートを見て、 「真に自律知能化したソフトウェアは、自分自身を書き換える力を持つ。」 なるほどと思いつつ少し考えた。自分自身を書き換えるには、まず外界に何かをすることができなくてはならない。意識を持つ人工知能…

おもちゃモデル(トイモデル)による脳の意識モデルについて

脳や意識の研究を行う場合のアプローチとして、いろいろ有ると思うけど、最も多いのは、ニューロン発火の実際の計測によるものと想像できる。他にも、計算モデルによるアプローチも有ると思うけど、基本は統計手法を用いて入力をある決まった方法で分類する…

意識研究に関してASSC17でNCCとIITについて気になる話題が有った。

ASSC17のustreamをやっている方がいて、興味深く拝見させていただいた。もう見れなくなっているが、かなり貴重な内容が有ったように思います。2つ気になる話題が有って、ひとつ目は、「NCCの時代は終わった」という意見が有ったこと。もう一つは、IITとPhiの…

プログラム「意識の積み木の部屋(人の意識の超簡易意識モデル)」でまだできていないこと

これまで「意識の積み木の部屋」では意識の基本的なとこについて(あるレベルで)一応実装できたと考えています。まずは"BLUE" ver. 6.1.0にアクセスいただき、実際に体験いただけると非常にありがたいです。ただやはり、実際に体験した人のなかにも、これは…

プログラム:「意識の積み木の部屋」をリリースしました … 人の意識・知能を再現するシステムの説明

これまでも、BLUE & ORANGEシリーズで、AIのヒントになるようなものをリリースしてきましたが、今回、新しい考え・仮説を導入し、「意識の積み木の部屋」的なものをリリースしました。BLUE & ORANGE web site の "BLUE" ver. 6.2.0 (2018.12.29. updated)…

意識の有る生物と意識の無い生物のあいだ〜理解や欲求などの閾値で観察者が区別しようとしているだけかも

カエルはゾンビ…というツイートを見つけた。確かに、機械的に反応を返すイメージはそのように感じるかもしれない。となるとカエルを再現したコンピュータ・モデルであれば容易に作成できるかもと考えるのかもしれない。この時、意識の有無を言う時の問題のひ…

意識と無意識のあいだ〜メタ認知しているかしていないかの差しか無いのかもしれません

意識と無意識の境界ってなんでしょうか?ググってみると、「自律的=意識的」「他律的=無意識的」なんていうのが有りますがしっくり来ません。たしか、「意識の探究」では、意識に上らないシステムによる制御を無意識と呼んでいたように思います。意識と無…

創造性・創発性が、意欲・体験・欲求・記憶・遺伝…とどのように関連しているかについてのまとめ

茂木さんがTwitterで「創造性とは、体験×意欲。側頭葉に蓄積される体験が、前頭葉の意欲によって引き出されるのだ。」と書いていたので、メモ。 上の茂木さんのツイートに対するボク(@mambo_bab)のTwitter 10/6/2012メモ:興味深い考え。意欲のメカニズム…

人工知能へのロードマップ←または知能の必要条件(IV)…次のプログラムに織り込むものを絞り込むために項目を整理

大項目は知能が備え持つものと考えられるもの。その下の項目はそれを詳細に説明したもの。さらにその下には補足と、さらにその下の※には解説を記載した。 「意識」については、現在本当に色々な視点で語られていると思うが、Hotな話題は(自分の中でww)、「自…

人工知能へのロードマップ←または知能の必要条件(III)…キーワードから見てみる

下記は、このブログ記事で、何が人間らしく見えるのか?…BLUE & ORANGE blog でこれまで書いてきたこと…から、前回のpostした順番のまま、キーワードのみ拾い出して見たものである(重複有り)。次回で整理したい。 上の方(最近)は、「有ること無いこと」…

人工知能へのロードマップ←または知能の必要条件(II)

2012-04-08にそのIをpostしたが、その時は途中までだったので。 知能、または人工知能の上位の概念はどのようにつくられるか再確認したい。特に必要条件に当たるものを思い出して行く。←いかにも発散するパターンだけど、時間の都合も有るので強引に持って行…

雑誌Newton 5月号で「脳と意識」特集について

雑誌Newton 5月号で「脳と意識」が特集されていた。吉田さん(@pooneil)も協力されていて、NCC、盲視、両眼視野闘争、意識の探求…について言及されている。Newton (ニュートン) 2012年 05月号 [雑誌]出版社/メーカー: ニュートンプレス発売日: 2012/03/26メデ…

人工知能へのロードマップ←または知能の必要条件

知能、または人工知能の上位の概念はどのようにつくられるか再確認したい。特に必要条件に当たるものを思い出して行く。←いかにも発散するパターンだけど、時間の都合も有るので強引に持って行きたい。 下記は、このブログ記事で、何が人間らしく見えるのか…

スタンフォードのweb AI講座からAIのイメージを考える(II)

2011-11-20のpostで、講座内容からまずAIの全体像を見てみようと考えた。その後、講座の第7週以降が実施され、第10週の自然言語処理が追加されたが、大項目だけ見た印象は以前からの大きな変化は無かった。 中身をあまり見てないのでどうしようかとも思うが…

「自由意志は幻想」の立場でpostした続き〜「幻想としての自由意志の存在」まで

[現時点で決定していないこと]を意識の必要条件と(世の中で)考えているフシがあるなと思って前回書いたら、「未来に何が起こるかが決まっているが知ることができないと言うのと、未だ決まっていないのとでは大違いだ。」という話も有った。ただ、そうは言…

「決定論と自由意志」を両立させる方法の話〜忘れてる場合は何も生じて無いけど、入力から次々と連想する場合は何か生じてる。

忘れるって、記憶そのものが薄くなるのと、連想の糸が細くなることで起きるような気がする。ギリギリ思い出す時って、連想の糸がギリギリつながって、憶えた時の鉛筆の濃さと同時に思い出したり。忘れてしまった記憶って、断片化されて呼び出しは不可能で、…

メタ認知と意識のあいだ〜メタ認知は意識のなかでも高度なものと考えるけど

マッハの原理の視点でもホムンクルスは必要条件かどうか。エピソード記憶の中の要素の結びつきを「私」の意識として思い出すことで、あたかも「私が」そこにいるように意識(メタ認知)されるのかも .(←このツイートのみ10/23付) 茂木さんのweb上のクオリア…

意識と感情のあいだ〜感情の生じるプロセスに遺伝子の記憶が関わっているという考え

感情は欲求とのギャップから生じるのではとブログやHPに以前から書いているが、遺伝子の記憶に、例えば「認められないことは悲しい」といったことが刻まれているのでは.. というのを考えた。 仮説: 脳の中ではふつうのエピソード記憶と相似形の[記憶]と同じ…

スタンフォードのweb AI講座からAIのイメージを考える

自分自身はちょっとやってみて挫折中だけど講座のカリキュラムは以下。(10週有り、現在6週まで詳細発表有り。) Overview of AI, Search Problem Solving Statistics, Uncertainty, and Bayes networks Probability in AI Probabilistic Inference Machine Le…

進化しすぎた脳: 池谷 裕二 「意識」、「クオリア」について

進化しすぎた脳: 池谷 裕二 から「意識」、「クオリア」について考えた。進化しすぎた脳―中高生と語る「大脳生理学」の最前線 (ブルーバックス)作者: 池谷裕二出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/01/19メディア: 新書購入: 49人 クリック: 230回この商品を…

人工知能(狙いの)プログラム開発-現在の to do

最近やや開発が停滞気味で(サーバーのサービス停止の問題、PCのトラブルなど、落ち着かない状態が続いた)、人工知能の本質になかなか迫れていないが、表面だけでもそれなりに進めたいと思いまず書いてみる。 人工知能(狙いの)プログラム: ORANGE ver.5.1.4の…

「心を生みだす脳のシステム」 を読んで「意識」とか「私」について考えた

「心を生みだす脳のシステム」茂木健一郎 - 図書館で読む機会が有り、続きを家で読んだ。心を生みだす脳のシステム 「私」というミステリー (NHKブックス)作者: 茂木健一郎出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2001/12/22メディア: 単行本(ソフトカバー)購入:…

感情の種類はいくつあるか?

感情の種類はいくつあるか?とか、実はあまり気にしなくても良いかなと思う。(人、人工知能にかかわらず、) 「動機付けgap起因感情発生モデル」仮説では、一つの動機付けに対し、複数の感情が対応する場合が有る(後の方での考察)と書いているが、実際には多…

怒りの感情について(補足)

(前回の続き)「怒り」の話題ばかりでは新年らしくないが・・・ 「感情の蓋」システム 怒りの強弱は、(「動機付けgap起因感情発生モデル」(仮説)をベースに考えると、) 「自分に近い人を外乱から守りたい」という動機付けの強弱によるので、他の感情を抑えるよう…

怒りや悲しみってどういう時おきるの?

以前から何度か(前回も)、悲しみと怒りについては難しいと書いた。 どちらもnegativeな感情であるが、 これも前に書いた、「動機付けgap起因感情発生モデル」(仮説)では、様々な動機付けに対するnegativeの入力がある時、「悲しみ」「怒り」の両方が発生し得…