意識研究についてのまとめ資料公開_2023.8.18.

意識研究についてのまとめスライド追加分資料公開します。

今回追加分のリリースはChapter 11、15です。これまで、Chapter 5では「クオリア」、Chapter 6では「ハードプロブレム」、Chapter 7では「意識モデル」、さらにChapter 8で「欲求 / 合目的性」、Chapter 10で「自己 / メタ認知」、等 について説明してきました。ここから、Chapter 11で「意味理解、中国語の部屋、中国脳、時間・場所」、Chapter 15で「意識の実感」 について説明していきます(Chapter 0に目次を示しています)。今回、汎用AIの14章の公開は有りませんが、LLM(ChatGPT)について、11、15章の中でも最近の計算論的な視点からある程度触れることができたと思っています。
補足:他のChapterも特にイージープロブレム側の実感に関連する箇所について修正を加えています(薄緑着色が修正箇所)。

Chapter 11_意味理解、中国語の部屋、中国脳、時間・場所  ここでは、人や他の生物、LLMまでにとっての意味理解がどのようなものか、そして後の章に続く意識の実感の概念にとってどのようなものか示していきます。また、意味論において重要な分布意味論から、LLM(ChatGPT)にとっての記号接地、またなぜ赤の赤さはLLMには感知(認識・理解)できないのか、等示していきます。(中国語の部屋やinternetの意識にも触れていきます)。

Chapter 15_意識の実感  こちらは、意識理論を示す場合にハードプロブレムとともに重要なイージープロブレム側を説明する際の今後の鍵となると考える、意識の実感とは何かを、「感じている自分という感覚」を用いて示していきます。さらに「コウモリであるとはどのようなことか」の疑問に直接答え、この部分が意識のイージープロブレム側に含まれ、ハードプロブレムとは独立した問題であることを示していきます。

今回でイージープロブレム側の説明を充実させるシリーズがほぼ終了しますが、これで、イージープロブレムの高次側には特に『溶け始めたハードプロブレム』(6章参照)が強く寄与していることと、さらにミニマムな意識を考えると、意識はハードプロブレム側、イージープロブレム側の片方だけでも独立に成立しうる可能性が有ることをご理解いただければと思います。

その他の修正については、特に序盤のChapterで、実感とそれにつなかる意味理解を考えるところにつながるイージープロブレムの観点がこれまで十分に整理できていなかったことも有り、かなり多く修正し、合計3ページをの追加も行いました。これで、ハードプロブレム、イージープロブレムのバランスが取れた内容になってきたかと思います。

各章できるだけ20ページ前後に簡潔に整理しています。そしてリリース済みの資料も、今後も改暦をつけて可能な限り更新していきます。また、残りの資料も可能な限りリリースしていくつもりです。極力急ぎたいのですが、現実世界の忙しさから、少し時間がかかってしまうかもしれません。

補足:トライアルとしてコメントとユニークアイディアの色分けを試行していましたが今回から中止しました。これまで僕自身が異端な研究者であることのアピールも有りトライしていましたが、そのフェーズはもう終えてよいかなという思いです。あと、今後、引用を明確化する章(18章)が近づいてきているのと、実際には、古の考えであっても現在の計算論的意識研究の視点からはユニークであったりして、ユニークとして示す箇所が多くなりずぎつつ有ったのでやめることにしました。今回見た目はすっきりしすぎな感じもしますが、後々可読性を上げる工夫も考えたいと思います。

Chapter 15_意識の実感

 

Chapter 11_意味理解 / 中国語の部屋 / 中国脳 / 時間・場所

 

Chapter 10_自己 / メタ認知

 

Chapter 8_欲求 / 合目的性

 

Chapter 7_意識モデル / CBB

 

Chapter 6_ハードプロブレム / イージープロブレム / AIと脳の接続

 

Chapter 5_クオリア / ユニットクオリア / CBB

 

Chapter 4_意識・無意識 / 単細胞生物・石の意識 / 意識の条件

 

Chapter 3_新しい意識の考え方

 

Chapter 1_意識とは

 

Chapter 0_意識の研究シリーズ目次