議論について

議論中にもリスナ(発話者)的に振る舞えたらと思うが、ここで議論とはどういうものか整理しておきたい。議論については、web上にいろいろな「議論」論が有ると思うが、ひとつは以下を参照:
http://iwatam-server.sakura.ne.jp/software/giron/giron/index.html
これによると、議論には、①討論、②議決、③対話の3種類があるということ。で、意見を述べる参加者が結論決定に参加する場合は②になるようだ。(社会的組織内での議論は理想的にはこれだろう。より良い意見を求める意味でもこれらしい。)
ただ、上記によると、結論(勝ち負け)は意見に対して決まるもので、人に対して決まるものでは無いらしい。しかし実際には、結論(勝ち負け)が(利害関係を持つ)人に対して決まる①も行われているように感じる。(上記サイトでは、①の結論(勝ち負け)は、第三者が決定する事になっているが。)おそらく、上記①〜③の分類は、少し単純な分類なのだろう。冷静なAI(エージェント)ならば、相手が利害関係を持ち①のように対応しても、意見に対して結論を決める②のような議論が可能ではと考える。

Wikipediaでは、「議論」を検索すると、「ディベート」に飛ぶようになっていて、アプローチが上記サイトとは全く異なる。ディベートではない議論についてはほとんど触れていない。上記サイトにある議決にあたるような議論や、「人の意見を聞いて自分の意見を途中で変えても構わない」ような議論の考え方についても併記するべきだろう。

一方、上記サイトでは、「討論では、技術的(「相手のあの論理に穴があった」とか「ここはこう攻めるべきだった」という)な知見は得られても、その問題に関する理解はまったく深まりません。」と緒論で述べ、以後討論やディベートについては触れていない。ディベートがどれ程偏見を持たれているかは知らないが、もう少し、厳密な「議決」以外の議論についても言及して欲しい。

自分が見たことのある議論の例は、①討論のように結論(勝ち負け)が人に対して決まる形で始まり、但し、結論決定者が議論者で、互いに主張はするが相手の意見も聞き、良いアイディアがあれば取り入れるというような議論である。ポイントは、結論が、人に対して決まるか、意見に対して決まるか、という事だと思う。世の中の多くの(ルールの決められていない)議論は、(主張を持つ)人が始めるため、結論が人に対して決まる形で始まる場合が多いと思うが、議論者が冷静であれば、相手の意見も聞き、良いアイディアは取り入れて結論を出すことも可能と考える。

[旧ブログからの引越分]